トラネキサム酸という薬があります。
プラスミンという物質を抑えることで、抗炎症作用、止血作用、抗アレルギー作用などが報告されています。
最も処方の機会があるのは咽頭炎等で喉の痛い方に抗炎症作用を期待して処方してます。
4月に薬価改正が行われ、トラネキサム酸500mg錠は処方すればするほど赤字になることになりました。
いままで1日3回処方で出す事が多かったのですが、今後は出せなくなりました。
代わりに250mg錠を1回2錠服用してもらうことになりますが、こっちも納入価格と薬価は同じ。
つまり処方しても医療機関は1円にもならない薬になりました。
原因は、美容整形などで美白目的にトラネキサム酸(+ビタミンC)が乱用されたことでしょうか・・・
今後は炎症を抑えたい方にもトラネキサム酸の処方はしにくくなりますね。
そもそも1円にもならない薬を院内で採用しないと思いますので、医者が処方したくても薬剤部から「当院では採用されていません」と冷たく言われる薬になるのでしょう・・・
止血効果を狙って、鼻血が止まった後の人などにも処方していたのですが・・・今後は出しにくいですね。
再出血の割合が増える可能性もあります。
今後は「トラネキサム酸も欲しかったら、薬局に行って市販薬購入してね・・・」って言わなければならなくなるかも知れません。
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