これは1月某日に当院に来た救急車の受入要請記録です。
左は高齢の大腿骨頸部骨折。
自宅で転倒して動けなくなってしまったのですね。
ただ、ちょっと熱が高かったために多くの医療機関から受入を断られました。
この6号基準というのは、受入先が決まらない場合に「必ず救急患者を受け入れられるように救急用のベッドを確保している病院」というのを埼玉県がいくつか設定しているのです。
でもその病院でさえベッドがもう無いという現状です。
右は10代後半の女性。
元来元気な方の発熱です。
当院で検査したところ、尿路感染症だっただけで、コロナとは全く関係ありませんでした。
このように現在埼玉県では、1〜2時間受入先が決まらず、現場から動けない救急車が続出しています。
先日は57件目でようやく受入が決まった方もいらっしゃいました。
また、119番通報しても、「今、救急車が全体出動してしまっているので、数十分行けません」と言われてしまうこともあるようです。
とくに施設に入居中の高齢者は受入が難しい状況です。
施設の方、救急車呼んでも難しいですよ。
それならかかりつけ医とか往診医に来てもらって(電話対応だけで「救急車を・・」って言う医師がいますが・・)、医師から病院に連絡を取ってもらう方が良いです。
軽症の患者さんも救急車呼んでも受入なかなか決まりません。
自分で近くの医療機関に頼み込んだ方が早いです。
とくに発熱している方は、昼間のうちに発熱外来を行っている医療機関を受診しましょう。
「3日前からの発熱で・・・」と救急隊から連絡が来ても、「それならもう1日我慢して明日どこか医療機関を受診してください」という返事になってしまいます。
我慢はせず、早めに・・日中に医療機関を受診しましょう。
もはや日本国内の救急医療は崩壊しているのです。
「自分の身は自分で守る」ということを心がけましょう!
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