最近、自費でもPCRを受けたいという方が増えてきました。
クリニックの経営的にはたくさんの方が受けていただけるのはありがたいのですが、根拠の無い検査を求める方もいて・・・
はっきり言ってお金もったいないです。
たしかに無症状の感染者もいるのですが、多くは若年者。
70歳代で無症状感染なんて言う方が珍しいのです。
というか、感染するような状況があったかどうか?を問診すると・・・
『いえ、ここ何日もできるだけ家にいて、外食は控えていますし、外に出るのも買い物だけ・・・』
とかいう方で何の症状も無い方は感染してません!たぶん。
もちろん発熱、咳嗽、咽頭痛、胸痛や呼吸苦などがあればPCRをするのは意味があることだと思います。
30歳台以上の方では、ご本人に症状があまりなくても、コロナに感染している方では、胸部CT撮影すると肺炎が確認できる方が多くいらっしゃいます。
CTなどで肺炎像があれば保険適応での検査にしやすいです。
根拠無く保険適応検査にすると、後日健康保険支払い基金から『これ過剰検査だよね?この分のお金あげないよ!』
と冷たい対応されることがあるので、こちらとしてもできるだけ根拠が欲しいのですよ。
その点、CTで肺炎が確認できれば堂々と保険適応に出来ます。
さて、PCR検査ですが、マスコミが口をそろえて、『やれ!』『もっと大勢にすべきだ!』などと言いますが、さほど感度の良い検査では無いのですよ。
現時点ではもっと良い検査が無いからやってるだけで、抗原とか抗体検査ではもっとわからない・・・だからPCR。
感度(感染している人を陽性と結果を出す割合)は70%程度です。
すなわち、感染してても陰性で出てしまう人が3割いる・・ということです。
ちなみに特異度(感染していない人を陰性と結果を出す割合)は99%あるようです。
当院でも2回目のPCR検査で初めて陽性になる人もいましたし、私がアルバイトに行っている病院では入院時、入院後の2回のPCRで陰性だった方が3回目で陽性が出た・・というのもあります。
要約すると、PCR陽性者は結構な割合で感染者です。
しかし、PCR陰性者だからと言って、『あなたは感染してないです』とは言いがたいのです。
症状がある方の場合は、検査後も症状がどうなるか??悪化するのか?治ったのか?
肺炎のような症状(高熱、呼吸苦、咳嗽)が出ていないか?
もしそのような症状が続く場合は2回目のPCRをすべきです。
症状無い方(画像検査も異常なし)の方は、自費検査・・・不要じゃ無いですか?
いや、何度も言いますがクリニック的には、やっていただいた方が嬉しいんですけど・・・毎度ありがとうございま〜す!!って感じで。。。
もう一度考えて行動しましょ!
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