ローマ教皇、長崎でスピーチ

ぶっちゃけ、院長は無宗教です。

むしろ信仰と称して、人の心を惑わす宗教というものには懐疑的です。

 

でも、今回のフランシスコ教皇が長崎の慰霊碑の前で、雨の中じっと目を閉じて祈っている姿には心を動かされました。

祈る・・という行為は、自分以外の他人を思いやる気持ちの表れですね。

そういう気持ちをみんなが持っていればもっと笑顔があふれるような社会になるような気がします。

 

もちろん、バチカンには世界中からお布施が集まって、国家予算並みの(あ、国家か・・)予算の中で、祈るという行為に専念できるのでしょうけど・・でも我々庶民も、1日に1回でも他人の為、あるいは世界の命のために思いを巡らせることは可能ですね。

 

自分の思い通りにならないと怒ったり、他人を批判する人が増えてきています。

相手にも事情があることを思いやる気持ちも大切では無いですかね?

 

救急あるあるですが・・・『1週間前から頭が重くて・・・』という主訴の患者さんに、『この1週間、なにやってたの?なんで昼間に受診しないんだ!』とか『7日間我慢できたんだから今夜も我慢して明日昼間にどこか受診してください』で断られてしまう・・・

医療者は結構みんな心身共に疲労(とくに大病院では・・)してますが、患者さんがなぜこのタイミングで受診を決意したのか?ということを考えないんですね。

昨日までとは全然違う症状が出たのかも知れない・・・そう思えばたとえ時間外でも診療してあげようと思えます。

 

 

逆に、我がクリニックでもよく言われるのですが、『待ち時間が長い!』というクレーム。

院長的には『そんなクレームは無視しろ!』と言ってるのですが・・・

だいたいそういうことを訴える人は基本的に元気な方です。

他の患者さんも同じような思いで待っていることや、一人一人をちゃんと診療すれば3分や5分で終わるわけ無いことなどに思いを巡らせて欲しいと思います。

しかもこのHPでちゃんと、2−4時間待ちになることもありますよ・・と書いてるわけですから・・・

もちろん明らかに体調が悪そうな方は優先的に診察することもしています。

こういうクレームの方ほど、自分が3分で診療されると『診察がいい加減だ』とか怒るんですよね〜

 

もっと他人のことに思いを巡らせる・・・これを自分からやってみよう!と改めて思わせてくれたローマ法王に感謝です。