東京大空襲で焼け落ちた先代の歌舞伎座が出来たのが昭和24年。
このたび、3年の期間をかけて、耐震構造の新しい劇場ビルに建て替えられました。
歌舞伎座取り壊し、建て替え・・と報道された時は、「また日本の伝統的な建築が消えるのか・・」と憂いていましたが、出来上がってみれば、門構えは先代の歌舞伎座に似ており、少し安心しました。
本日からこけら落とし公演が始まり、多くのファンから「待ってました!」「中村屋!」というかけ声がかかっている場面がニュースでも繰り返し報道されました。
このかけ声・・・へんなタイミングでかけてしまっては、場をぶち壊します。
いいタイミングで声をかければ役者もその気になる・・・場も盛り上がる・・・
日本の伝統にはそういう阿吽(あうん)の呼吸というものが、観客側にも求められる事が多くあります。
役者と観客が一体となって場を作って行くのです。
落語なんかもお客が噺家を育てた・・という話はたくさんあって、最近、ピリッとした噺家が出ないのはお客さんがおとなしくなってしまったから・・なのかも知れません。
最近の日本人には阿吽の呼吸をわかろうともせず、「俺は客だぞ」という態度で1−2歩引いたところから眺めて、何か粗(あら)を見つけると、鬼の首を取った様に批判して来る人が多くなってきました。
患者も然り・・共に場を作りたいのですけどね〜・・・・
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