厚労省・救急医療検討会

3月15日に厚労省で関係者が集まって、日本の救急医療が崩壊状態に面していることを話し合う会議があったようです。

3次救急医療施設と2次救急を真剣にやっている病院の方が出席しており、ただ救急やってます・・の医療機関は出席していないので、結論としては、2次医療機関が頑張るしかない・・そのためには救急医を増やさなければとか、もっと救急医療にお金をかけなきゃ・・といった結論です。

 

いずれにしても医師数が増えるような政策を始めても、使い物になるには10年は必要です。

現状の救急医療があと10年持つかな〜???

 

時間外受診の増加、患者側からの専門性の要求、医療の非確実性の不理解、安易な医療訴訟、現場に責任を要求するマスコミ、行政の無策、医師の救急現場からの逃避、残された医師の負担増・・・・・

いやあ、お先真っ暗ですね。

 

現在、救急告示医療機関を定める厚生省例というのがあって、

  救急医療について相当の知識及び経験を有する医師が常時診療に従事していること。

  エツクス線装置、心電計、輸血及び輸液のための設備その他救急医療を行うために必要な施設及び設備を有すること。

  救急隊による傷病者の搬送に容易な場所に所在し、かつ、傷病者の搬入に適した構造設備を有すること。

  救急医療を要する傷病者のための専用病床又は当該傷病者のために優先的に使用される病床を有すること。

と書かれています。

我がクリニックはの常時という2文字のせいで県から救急告示が得られません。(他の項目は満たしているんですが・・・)

365日、24時間診療してないと救急告示してはいけないそうです。

この救急医療の危機に面して、まだそんな事を言うのか???と多少呆れています。

 

現在埼玉県内には130の2次救急告示医療機関があります。

そのうち救急専門医が常勤として救急を担っている医療機関はわずか15施設のみです。

残りの115施設が同じの「救急医療について相当の知識及び経験を有する医師」に抵触しないで告示が許可されているのが不思議ですね。

 

やっぱり救急の世界でも上の方から眺めている人達には現場の困窮がわからないんでしょうなあ・・・・