精神科救急って最悪!

厚生労働省 精神科救急医療体制に関する検討会 報告書 

 

 各精神科病院は、継続して診療している自院の患者やその関係者等からの相談等について、夜間・休日においても対応できる体制を確保し、必要に応じ、診療できる体制を確保すべきである。さらに、自院での対応が困難な救急患者が発生した場合にも円滑に対応できるよう、あらかじめ依頼先となる連携医療機関を確保し、判断基準、患者情報の共有、手続き等について調整しておく必要がある。 

 

 常時対応、輪番対応及び外来対応を行う精神科救急医療機関は、自院の患者に加え、初診の精神疾患患者にも、適切に対応する必要がある。また、救急医療体制の継続的な確保のため、その他の精神科医療機関は、後方支援医療機関として精神科救急医療機関と連携し、急性期後の精神疾患患者の受け入れに協力する必要がある。

 

じっと読んでみれば、医療機関として当たり前の対応を書いてあるように見えます。

ようするに、自分の病院の患者さんは責任もって診なさいよ。精神科救急医療機関は自分の患者のみならず、急性期の患者さんを診なさいよ・・・って話です。

 

昨夜、ある有名な精神科病院に認知症で受診予定だったじいちゃんが、夜間に痰詰まり&呼吸困難で搬送されてきました。

来院後、痰を吸引したらすぐに改善したのですが、軽い肺炎を疑ったので、朝まで経過観察入院させましたが・・・夜間、大声で騒ぐわ、自分で点滴ぶち抜くわ、医療行為すべてを嫌がって暴れるわ・・・

当院の看護師の働きにより、無事朝までなんとか無事に(?)経過。

朝、休日でしたが、家族が当院からかかりつけの病院に電話をしたところ・・・・

 

家:今日、当直の先生に診てもらうわけにはいきませんか?

病:今日は当直医しかいませんので、明日外来に来てください。

家:認知が進んでて夜、大騒ぎして暴れるんです。今夜暴れるようだったらどうしたら??

病:いつでもご連絡くだされば診察しますよ

家:昨夜も救急車から電話したのですが断られたんですが・・

病:当院は精神科以外の症状は診れません。

家:そこが心配なのです。暴れたり、騒いだら診てくれますか?

病:確認しますのでお待ちください。

 

病:現在、当院ではインフルエンザが蔓延していますので、今日明日は対応できません。夜間、お困りの場合は、精神科救急情報センターというのがありますのでお電話してください。

家:えっ?診てくれないんですか?

病:診療可能な施設は精神科救急情報センターで探してください。

家:・・・・・・・

 

精神科救急情報センターとのやりとり

私:96才の認知のじっちゃんが、夜間せん妄で大暴れ&大声するんですが、服薬が難しそうなので入院先を探しているのですが・・・

センター:先生もご存じの通り、せん妄や認知の患者様は入院できる施設がありません。どこかかかりつけは無いのですか?

私:○○会××病院なのですが、あっさり断られました。

センター:そうなると難しいですね。

私:では、自宅に帰って、夜間、暴れたときに診てくれる精神科施設はありますか?

センター:新規の患者さんとなると診てくれる施設はありませんねえ。

私:(冷笑しつつ・・)ああ、わかりました。ありがとうございました。

 

こんな埼玉県でも、国内の精神科救急が整備されている県として上位にランクされているのです。

 

精神科病院が、「最悪!」と思わせてくれる原因

1.精神的な問題が原因であるのに、1つでも他科領域の問題点が絡んでいると、「身体的な問題がある場合は診れません」と断る。

2.純粋に精神科的な問題点で「診てくれ」とお願いすると、「ご本人と話せますか?」やら「ご家族と話せますか?」で、電話だけで終わらせようとする。

3.自殺企図で救急搬送されてきた患者さんが、身体的問題点がクリアされた後、精神科での診察を・・と依頼しても、「急ぎませんので、明日外来を受診させてください」と・・・帰宅させたら、もっと深刻な自殺に走る可能性ってのは考えないのか?

 

まあ、救急医療に精神科は必須だと思いますが、世の中の精神科救急にろくなところが無い・・埼玉県だけか???

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    やっち (土曜日, 16 2月 2013 05:54)

    どこの地方にいっても同じ扱いされます。
    薬物中毒でかかりつけでもとりあつかってくれません。結局は大学病院や精神科病棟をもつ病院転院搬送することになります

    精神科専門病院の輪番制病院は精神科で自分の病院でみれるのしか診てくれない。
    電解質異常があると即だめとなる。

    どの診療科も全身管理をしっかりできる医師を目指すべきだと思う。しっかりできている医師はいるが、本質を見極めている医師は少ない。また、トラブルシューティングが下手な医師が多い。手術中の想定外のトラブルで対応できない事や、救急でも想定外で対応できず、「これはOOつかった方がいいですよ」と医師にいって、素直に応じる時と、応じない時があり、結局は患者の予後や治療経過に悪影響を与える。
    医療倫理の4原則やノンテクニカルスキルをちゃんと考えずに行うのはいけない事。

  • #2

    院長 (日曜日, 17 2月 2013 06:07)

    やっちさん・・・はじめまして。やはり全国的な問題なのですね・・・私、もともと麻酔科なんですが、麻酔科医って手術室に閉じこもる傾向が強いと思ってたんです。もっと外に出て行かなきゃダメだって・・・でも精神科医ってもっともっと自分たちの殻の中に閉じこもってる気がするんですよね。