保険審査

皆さん、社会保険とか国民保険とか○○共済とかに入ってますよね?

みなさんが医療機関にかかると、それらの保険を使って、1割〜3割くらいの金銭負担で医療が受けれる様になっています。

日本ってすごい国ですね。

 

さて、残りの7割以上を保険機構が支払ってくれるのですが、この保険機構はみなさんの給与や掛け金などを集めて運営しているので、医療機関が過剰な請求をしていないか・・常に見張っているのです。

たとえば、感冒でかかった人に、咳止め、解熱薬、抗生物質を出したとすると、それを後日保険機構に請求するのですが、支払基金なる団体が請求内容をチェックして、「感冒に咳止めは適応でありません」「感冒で抗生物質は適応でないです」などと言ってくるのです。それでは7割のお金を支払ってくれないので、病名を感冒だけでなく、咳嗽、発熱、急性咽頭喉頭炎などと書くのですが・・・

 

それくらいなら許せるのですが、明らかに難癖付けてるだけじゃん!と思えるものもあります。なんとか請求が通る様に、これこれこういう訳で使用しました・・という作文をするのです。これが毎月何通もあって、結構大変です。

まして、救急では目の前で何が起こるかわからない不安があります。したがって、少しでも疑えば治療をしてみて、変わらなければ他の原因を考える・・・という試行錯誤的な治療を行うこともあるのです。

たとえば、意識障害・・原因は脳、心臓、肺など重要臓器を疑って、CTやエコー等検査をするのですが、その途中で、採血検査の結果が出て、実は低血糖だった・・・なんて。

これ、病名は糖尿病、低血糖発作です。でもいろんな検査したから、「脳出血疑い」「急性心筋梗塞疑い」「肺塞栓疑い」「てんかん発作疑い」などなど、たくさんの病名を付けなければなりません。

大変でしょ?

 

薬物も効果があるのに適応になってない病気があったりします。海外では普通に使っていて効果が認められているのに日本ではお金がもらえない・・・大変なんです。

 

まあ、みんなから集めたお金を使うから審査は厳しく・・は理解できますが、ふざけた医療しているところたくさんあるのに、なんでこれ削るの??って頭に来ることはありますね。

 

先日なんか、あるクリニックで喘息の治療にβ刺激薬を処方したら患者さんが動悸を訴えたらしいんです。ま、β刺激薬って心臓も動かしますから、副作用に動悸は出ます。そしたらそのクリニックの医者は、β拮抗薬を一緒に処方したそうです。

刺激薬と拮抗薬を同時処方・・・アホですな。この医者。

でも、病名がしっかりしていればお金が支払われるんでしょうな。

日本の医療の支払ってちょっと変だと思うのは私だけでしょうか?

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    目から鱗 (日曜日, 12 6月 2011 01:39)

    これまで、お医者様は居丈高なイメージが強かったんですが、ブログを読んで目から鱗が落ちた、というか、初めて親しみを感じました。さて、お医者様がカルテを加筆したり、診断書や紹介状を書くのは知っていましたが、他にもこんなお仕事があるんですね。
    それは、日に、もしくは週にどれほどの量になるんですか?
    患者の知らないお医者様の仕事、どんどん教えて下さいまし。
    とてもおもしろいです。

  • #2

    目から鱗 (日曜日, 12 6月 2011)

    ~別の内容でスミマセン~
    最近、胃に激痛があり、とびこみで診察を受けたクリニックのお医者様がとても親切で、内視鏡も上手だったんです。やはり、今まで感じていた「お医者様はコワイ」のイメージがなく、開院して間もないせいか患者が少ない時には色々話もしてくれるので親しくなりました。でも、最近病院変えようかな~って思ってます。色気使ってくるんですよ。思い過ごしかなぁ? こういうの、ありですか?