自民党と民主党が築いてきた日本の福祉・・・2

12月25日・・・救急車で一人のじいちゃんが心肺停止で搬送されてきました。

話では救急隊現着時にはまだ心拍がわずかに残っていた・・とのこと。

救急隊にも協力してもらいつつ、心臓マッサージを行いながら、各種強心剤、あらゆる状況を改善させるといわれている薬剤を投与しますが、心臓が反応してくれません。

血液検査での異常値を薬剤を使って整えてあげる・・・そして心臓マッサージ。さらに強心剤。

約1時間経過して、ようやくじいちゃんの心臓が反応しました。

自分で収縮をし始めましたが、心拍数はわずか10程度・・・・

これじゃあ脳は死んじゃうなあ・・・

 

ばあちゃんの元に行き、現状説明。

「ようやく心臓動き始めましたが、脳は戻らない可能性が高いです。目を開けて起き上がるなんて無理だと思いますよ」

「そうですか・・・あの人、いろんな病院から薬をたくさんいただいていて、毎日飲んでるんです。そのせいでしょうか??」

「いや、それはあまり関係ないでしょう。今、考えてほしい事は、このままだといずれ心臓はまた停止します。最新の集中治療を導入しても、おそらく脳は戻らずに植物状態なんかになる可能性が高いです。今も心臓マッサージを停めると生きていくのに十分な血液は送り出せない状態なのです。どうしますか?植物状態を作り出すために一生懸命まだ蘇生を続けますか?」

「はあ・・・そりゃやってもらわんと困りますなあ・・・」

「えっ?何百万円もかけてもご主人の目は開かない可能性が高いし、それでも亡くなる可能性が高いんですよ」

「いやあ、私困ってしまうわ・・・いままでこんなことなかったもんですから・・・」

 

どうやらばあちゃんは老人性痴呆が入っているとのこと。

隣人の家に、たまたま私の知り合いのNs.が住んでいました。彼女も駆け付けてくれて、一生懸命ばあちゃんに現状を説明しているが、理解できていない様子・・・・

「他に家族は??」「いないみたいです」

 

これぞ老老介護!この先、このばあちゃんはどうやって生きて行くんだろ?

結局、これ以上積極的な治療をしないで、じいちゃんの生命力に任せる・・・ということで経過観察しました。

午後9時前。。。。じいちゃんは84年の人生を静かに閉じました。ばあちゃんを残して逝くことは、さぞ心配だったでしょう。

福祉が充実した国なら・・・・じいちゃんももう少し心安らかに逝けたのかなあ・・・・・。。。。。。。。