自民党と民主党が築いてきた日本の福祉・・・1

12月24日・・・一人の80歳台の男性が救急搬送されて来た。

主訴は胸痛。ニトロを使用したが改善されない・・と。

急性心筋梗塞を疑って、心電図、心エコー、採血検査を行ったが、いずれも正常。

「じいちゃん!心臓は元気に動いてるよ。大丈夫だよ」

「そうかい・・なんで胸が痛くなるかなあ??」

「もう帰っても良いよ」

「今晩は泊めてくれよ」

「もう胸痛くないでしょう?」

「うん・・いや、腰が痛いんだ・・・両脚も動かねえよ、これじゃあ帰れない」

 

今夜はクリスマスイブ・・・ま、帰れないと言うなら経過観察入院とするか・・・

 

入院後、すぐに「トイレどこだ?」と言いながら院内をうろつくじいちゃん・・・・むむう。

 

お姉さんが呆けてきて、危なっかしいから埼玉県に引っ越してきた。お姉さんと同居した。

昨年、お姉さんは特別養護老人ホームに入所した。家に一人っきりになった。

下の妹は都内に住んでいるが、迎えに来てくれ・・と病院からの電話に、「もうほとんど付き合いが無いので行けない・・」

今まで必死に働いて貯めてきた貯金の中から、毎月7万円が老人ホームに支払われているそうだ。

 

翌朝、「じいちゃん、診療所閉めるから、もう帰って・・・」「おお、世話になったね」帰宅していく後ろ姿が寂しそうだった・・