愛する人の最期・・・

救急隊から心肺停止の患者さんの収容依頼要請が入りました。

すでに3件の救急病院から断られて、当院に要請がかかったようです。

 

救急隊に蘇生をされつつ運ばれてきた男性は約40分後に亡くなりました。

一緒に来た家族は、「まさか・・・まさか・・・」を繰り返すだけです。

 

 

9月9日は救急の日で、全国で消防や救命センターなどが一般市民向けに各種の催しを行います。

多くは、救急の活動の紹介や救急講習(心肺蘇生法など)の普及を目指したものです。

私も9月9日には何度か川越のクレアモールという一番の繁華街で、川越地区消防の方々と救急蘇生法の紹介をしたことがあったのですが、市民の多くの方の反応は・・・

「いや、私には無理」とか、「うちは関係ないです」「いざとなったら救急車呼びます」のようなものでした。

 

でも、人間には必ず最期が訪れます。

あなたにも・・・あなたの最愛の人にも・・・

その最期が、寿命と呼べるものなら、その人は幸せなのかも知れませんが、あまりに突然で予想しないくらい早いものだった場合・・・あなたは愛する人を助けたくないですか?

 

日本人の死因で上位を占めているのは、がん、脳卒中、心筋梗塞といった成人病です。

この中で、心筋梗塞は心臓という身体のポンプが停止することで死に至る病気です。

つまりポンプを動かしてやれれば死なずにすむ可能性があります。

外からポンプ機能を代行する・・・これが心臓マッサージです。

通常、心臓ポンプ機能が停止してから、約5分経過すると脳の機能に障害を残します。10分以上経過するとほぼ脳死状態になってしまい、それから心臓マッサージを始めても、その方は2度と目を開けないでしょう。

 

日本の救急隊は、119入電から現場到着まで、平均約7〜8分です。

よく考えて下さい。

愛する人を助けるには、あなたが!その方の心臓ポンプ機能を代行してあげなければいけないのです!

 

心臓マッサージの仕方だけ絵を載せます。

詳しく知りたい方は、YahooやGoogleで「心肺蘇生法」と入力してみて下さい。

厚生労働省や救急医学会、その他各救命救急センターや医師達がたくさんHPに掲載しています。

 

愛する人の最期・・・あなたはどうします?????

 

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コメント: 2
  • #1

    なな (火曜日, 12 7月 2011 23:06)

    はじめまして。私は数年前まで埼玉県のとある3次救急の病院で働いておりましたが、現在は養護教諭になるため、大学で修行中です。バイスタンダーCPRができる中高生を育てたい!というのが一つ私の目標です。その前に、採用試験に受からないことにはどうしようもないのですが…頑張ろうと思います。。

  • #2

    院長 (木曜日, 14 7月 2011 16:03)

    ななさん
    いろいろな事にチャレンジするって素敵な事ですね。ガイドライン2010では、人工呼吸のウェイトがさらに軽くなり、一般の人は心マだけで良い事になってます。是非広めたいですよね。
    採用試験・・・夢が揺らがなければ必ず通りますよ。