IT:Information Technology だということも知らないで、IT化、IT化と騒いでいる可愛い方はたくさんいらっしゃるでしょう。
ま、ようするに会社の情報をwebなどのオンライン回線を通じて大々的に発信していこう!というのがそうなのですが、どうやら医療にも確実にコンピューター化の波は押し寄せております。
問題は現場が求めていない波ばかり押し寄せてきて、現場が全く楽にならない、いや、むしろ大変な作業や余計な出費がかさむ・・といった馬鹿げた事態が多いのです。
たとえば厚労省と通産省が推し進めようとしている電子カルテですが、導入初期設備投資に300万円〜700万円。この差は、画像データ(X線画像とかCT画像)、あるいは他の検査の結果を取り込める様にするかどうかで変わりますが、電子カルテの良さを生かすなら取り込まないと・・でしょ?さらに、メンテ費用が年間数十〜100万円程度必要になります。
では、これを使用して誰が助かるか・・?というと、一番は医療事務さんですかね?医者や看護師がちゃんと診療内容を選択してくれれば、コンピューターが勝手に計算してくれますから。じゃあ、導入&維持コスト分を事務の方々の給与から天引きできるでしょうか?????僕にはその勇気はありません。
私が前任の大学病院を退職したい!と強く願ったきっかけの一つが、この電子カルテ導入でした。毎日の医療がとてもつまらない作業になってしまった気がしました。外来診療も外来作業という名に変わってしまったかのようで・・・
他の医者が記載した(打ち込んだ?)カルテ内容のなんとお粗末なことか!!紙カルテだったときは、自分で見たまま、あるいは頭に浮かんだままの絵を描き、さっと線を引き、名前を書き入れる。コメントを横に配置する・・・各医者がオリジナルの匂いを出しながらの生き生きとしたカルテだったのですが・・。
電カル・・・6/20 診療分・・・6/6の診療内容をドラッグ、コピー&ペースト・・・で終わりですよ。
厚労省や保険機構の方々は、医師のカルテという名の公文書をどうしたいのでしょうね?
薬メーカーさんが新薬の説明をして帰ります。「先生、詳細はこの薬のHPに入っていただいたら詳しく書いてますから・・」って。
「でもHP入るためになんかの登録必要でしょ?」「ああ〜、はい、登録して下さい」「い・や・だ!」
こんな会話をこの1年間何回したでしょう?
まず、私の所に物を紹介に来る方々、そして売りに来る方々・・・・
①Macintosh対応してないと、私は見れません。サービスで持ってくるソフトウェアなんかも全てそうです。Winのみ対応なら、あなたが帰った後にゴミ箱行きなんです。どうせならいただかなくて結構です。
②基本オンラインで何かをやるのは好きでありません。あれは顧客側がアクションしないと提供しない・・というサービス精神に反する行為だと思っています。
③特定の会社への登録もしません。本当のIT化を進める気があるなら、一つのHPからどこへも行けるようにすべきです。
先日、あるMRさんに聞きました。
IT化進んだらMR首切られるんじゃないの?MR内でそういう反対運動でないのか?
だって、ETC普及して料金所のおじさん首切られるからコストが浮くんだろ?
自分たちの身は自分で守れよ!
明快な答えは返ってこないままです。
なんで皆さんはIT化を進めるんですか?
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